□ 歩いていこう
第1話
「またお前か」
火影三代目の重い長嘆が吐き出された。声に滲む苦渋は深く、実際、老人の顔には厳しい陰が見えた。
突き刺すような冷厳とした眼差しは、直立する目前の男を見詰めている。
火影の前に引き出された一人の男。ベストは破れ、負った傷は少なくとも、浴びている血の量は半端ではない。その惨憺たる姿。
謁見の間には血臭が充満し、乾かない血が床を汚した。
老人は不快を隠そうとせず、
「カカシ、お前は獣か。暗部の任務に関わるなと何度言えば分かる」
「好んで関わったわけじゃないですよ。偶然に獲物が目の前に現れたから、代わりに仕事をやったんです」
「偶然だと‥‥? それではこれまでの数十回に及ぶ任務介入もすべて偶然で済ませる気か!」
激昂する三代目の怒号に、カカシと呼ばれた男はうるさそうに眉を顰めた。
「お前は暗部から抜けた身だ。これからはその才能を、新しい火に託す役目を松任して欲しい。お前も承諾したはずだ! それが‥‥一ヶ月もせぬ内にこのザマはなんだっ。偶然を装ってまで血を浴びたいか。お前はそこまで‥‥っ」
荒げた声は、次第に小さくなった。火影は顔を覆い、またため息をこぼす。
「‥わしのせいか。お前が闇から抜け出せぬのは」
後悔に満ちたかすれた声音に、カカシは頭を下げた。
「‥‥‥申し訳ありません」
声には、謝罪の念が込められていた。火影は「よい」と手を振った。
謝らせても――それでは何の解決にもならない。
おそらく、獣と罵られたこの男もまた、足掻いているはずなのだ。
暗部に在籍していた期間が長ければ長いほど、闇を抜くには時間がかかる。誰もが通る道だ。天才と謳われた男。しかし、この男も所詮人の子。
「‥‥お前には、まだ学ぶべきことがあるようだ」
火影はゆっくりと言葉を続けた。
「忍の役目は、人の命を奪い、任務を遂行することだけではない。お前を闇に引きずり込んだわしが言うべきことではないが、カカシ、お前は命の尊さを知らねばならない。人間の身体は、ただの入れ物ではなく、道具でもない。壊れやすく、替えの効かない魂の器なのだ」
「‥‥‥‥‥‥はあ」
火影の熱弁は、カカシには効果が薄かったようだが、
「よい。すぐに分からずとも。―――これから知ればいい」
「‥‥‥?」
「カカシ、お前にはある男の介護の任についてもらう」
「え?」
「事故によってしばらく足が使えない者だ。お前はその者の世話をするのだ。男が完全に回復して歩けるようになるまで」
「男、ですか?」
「よいか。世話をするのはお前だけだ。看護士も何もつかん」
「ちょ‥と待ってくださいよ。オレが人の世話なんて‥‥‥」
カカシは初めて狼狽したが、火影はその先を言わせず、
「任を放棄すれば投獄も覚悟しろ。里の戦力が軽くなろうと問題ではない。‥今回の任を遂行できねば、お前ももうそこまでだ。男は木の葉病院にいる。迎えに行け。――もうすでに任務は始まっているぞ」
なんだってのよ、あの爺は。
木の葉病院を見上げ、カカシは心底うんざりした。このオレが介護っ。見知らぬ男の世話っ。嘘みたいな話だ。
「‥‥だるい‥‥」
これが罰だとすれば、もう十二分に受けている。
玄関口をくぐり、カカシは受付の女性に声をかけた。
「ねえ、ここにイルカって人いる?」
女は、気配の無かったカカシに驚き、「あ‥ええ、うみのさんは‥‥」手元に目を落として、部屋の番号を告げた。
ありがと、と礼を言って受付を離れ、カカシは消毒液臭い病院内を歩き出す。
病院はあまり好きな場所ではない。さっさと見つけて出て行こうと、自然に足早になった。
―――もう任務は始まっている。
火影の声が呪いのように頭にこびりついて離れない。
任務なら仕方がない。如何なる時も従うように教えられたが、
(爺、知らないね)
任務ってのは、止むを得ず失敗することもある。
またお得意の偶然か、と罵られようと、元よりカカシの頭にはこの任務を受ける気持ちなんて無かった。大人しくここへ来たのも、ひとまず、どんな人物か見物しに来たようなものだ。
すぐに目的の部屋を見つけたが、戸を叩くなんて面倒なことはしない。
「邪魔しますよ」
勢いよく開けた――と同時に、どん、と足に何かが当たった。
視線を下げれば、それは子供。小さな目がびっくりしたようにカカシを見上げ、「ごめんなさい」と小声で謝る。
転ぶのを避けるために、反射的にカカシの足にしがみつき、驚きの為かまだ離さない。
カカシは久しぶりに接した小さな生き物の対応に悩み、子供は覆面をした猫背の男に顔を強張らせている。自然と瞳がうるうると潤み始め、
あ、泣く―――と、カカシが焦ると、
「ちゃんと前を見て歩かないと駄目だぞ」
病室の奥で助け舟が出された。
よく通る、耳に心地良い声だ。カカシが視線を転ずると、窓際に車椅子に乗った男がいた。陽光を背に受けて、少し眩しさに目を細めると容貌を確認できる。
鼻筋に真横に走った傷。それ以外はとくに特徴のない男だが、黒い双眸は深い。
「ほら。受け止めてくれたお礼を言って」
優しく促されると、子供は慌てて「ありがとうございます」と言った。
こっちはしがみ付かれただけだが、含んだ視線を向ける男に反論はやめた。
「走るなよ」
頭を軽く叩いてやると、子供はぱっと笑顔を見せた。さっきまで泣きそうだったくせに。
忠告の効果があったかどうかは分からないが、子供は静かに扉を閉めた。が、閉まった途端、扉の向こうでばたばたと廊下を走る音が響き、
「‥しょうがないな」
車椅子の男の苦笑がもれた。
「すみません。あの子はアカデミーの生徒でして。見舞いに来てくれてたんですよ」
「アカデミー? ああ、あんた先生でしたっけ」
「そうですよ、カカシさん。俺はうみのイルカと言います。お待ちしていました」
イルカはにっこりと笑顔を浮かべた。話は通っているらしい。
「上忍の手を煩わせることになりますが、これからどうぞよろしくお願いします。退院の手続きは取っていますので。これからは自宅療養となります。さっそくですが、家まで椅子を押していってもらえますか」
「え‥‥あ、ちょっと待って」
深々と頭を下げられたカカシは慌てて手を振った。
「オレねぇ、実はあんたの世話を引き受けるつもりなんて無いんですよ。オレ、人の世話なんてしたことないし、あんただって嫌でしょ。火影様にどんなこと言われたかしらないですけど、オレと関わっていいことなんてこれっぽっちもありません。だから、ここで大人しく入院しててもらえませんか」
相槌すら挟ませず、カカシは一気に捲くし立てたが、イルカはきょとんとしていた。
「‥ですが、火影様の話ではあなたが‥」
「無理です。無理。自分の世話すら億劫なのに、絶対無理」
「‥‥‥‥‥‥」
きっぱり言い切ると、さすがにイルカも閉口した。
このまま押し切って帰ろうかと考えたカカシだったが、
「でも‥‥俺はあなた以外の介護は受けないつもりです」
「え?」
「だから、あなたに引き受けてもらえないと、とても困ります」
「‥‥‥‥‥」
(‥なんだ? この男)
カカシは呆気に取られた。
お人好しな風貌のくせに、なかなか頑固だ。さすが、火影の選んだ厄介者というべきか。
どうしたものかと困惑し、カカシは少し苛立ってきた。
そもそも中忍のくせに態度が横柄だ。上忍の手を煩わせると分かっているなら、素直に引くのが常識だろう。自分が好んで介護の役を引き受けたわけじゃないことは、この男だって分かっているはずなのに。
「オレはあんたの面倒なんて見ませんよ。あんたが困ろうと知ったことじゃない」
見下し、カカシははっきりと言い切った――が、
「困りましたね。あなたと不毛な討論をしている時間はないんですよ」
不毛、ときた。
「もうすぐこの部屋に新しい入院患者が入るんです。早く出ないと迷惑をかけます。それに‥」
イルカは窓の外に視線を向け、「今にも雨が降り出しそうです」と言った。
「カカシさん。あなたにも言い分はあるでしょうが、とりあえず家まで送っていってください」
「どうしてオレが‥」
「これは、あなたにとって任務同然だと火影様から聞きましたが?」
だからなんだと言うのだ。脅しか?
怯まず、強気な姿勢を崩さないイルカに、カカシはうんざりした。
「‥カカシさん」
イルカは少し口調をやわらげ、カカシを見上げた。
「とりあえず、自宅まで送っていってください。そこで、もう一度ゆっくり話し合いましょう。これから共に過ごしていくのなら、俺たちはもっと話し合うべきです」
共に過ごす。
さらりと、凄いことを言われたが、実際、介護となるとそうなるだろう。
男と一つ屋根の下。カカシは、あれやこれやとイルカの面倒を見る自分を想像しようとして、やめた。想像力にも限界がある。そんな自分、ありえるのか。
結局、イルカの言うとおり、家までは送っていくことになった。
本当に新しい入院患者が部屋に現れ、急かされるように病室を追い出される。
すでに準備を整えていたイルカの車椅子を押し、カカシは覆面の下で仏頂面を作った。
「お大事に」
「お元気で」
看護士たちが気さくに声をかけ、他にも何人かの患者がわらわらとイルカに近寄ってきた。車椅子は人々に囲まれ、イルカは嫌な顔一つせずにニコニコと愛想を振り撒いている。
退院を惜しまれる様子に、イルカの人望が伺えるが――なら、ずっと入院していればいいのに。
集まってくる人間たちに、自然、カカシの不満はさらに大きくなっていった。
「あんたって、人気者ですねえ」
率直な感想だったが、イルカは「そんなことは‥」と言葉を濁した。まあ、打倒な返答だろう。
カカシは車椅子を押しながら、上から覗き込むようにイルカの足を見た。ぱっと見は服で分からないが、振動で揺れる足に力はまるで入っていないようだ。歩けない、というのは本当らしい。
病院で顔を見て断ったらすぐに帰るはずだったが、なんとなくすでに介護の形に入っているカカシは内心複雑な気分だった。
世話なんて嫌だ。犬ならまだしも人間なんて無理だ。しかし、任務という言葉が頭から離れない。カカシは試しに質問をしてみることにした。
「‥‥参考までに聞きますけどねえ、世話って具体的にどんなことすればいいわけ? まさかトイレの介添えとかも?」
半分は好奇心からの質問だったが、
「それぐらいの事は自分でもできます」
イルカは少し気分が害したようだ。
「足の傷自体は大したことはないんです。‥が、神経を少しやられてまして。歩くことができません。神経科の医者が出張しているので、戻ってくるまで完治はできないんです」
「いつ頃帰ってくるの?」
「三週間ほど。もしかしたら一ヶ月は‥‥。あなたにお願いしたいことは、その間のサポートです。何もかも任せるつもりはありません。食事や通勤など、一緒に手伝ってもらえれば‥」
「うわー、めんどい」
「‥‥‥‥‥‥」
「あ、すみません。つい本音が」
思わず口に出た本心を、カカシはけろっと謝った。
イルカは行儀よく沈黙を選んだが、こぼれた小さなため息をカカシは聞き逃さなかった。
こんな男の世話にならなくてはいけないイルカに、少なからず同情を抱くが、
(――ため息つきたいのはこっちなんだけどね)
カカシとしては、引き受ける気など微塵もない。‥が、このイルカという男。茫洋に見えて頑固。もしかしたら一番苦手な類の人間かも知れない。このまま家まで送り届けたら、任務だからと介護を押し切られてしまいそうな予感がする。
(逃げようか)
カカシはそんな事を考えた。そもそもこの車椅子だって自分で動かせるだろう。
「あ〜‥‥」
車椅子を止め、カカシは口を開いた。
「すみません。ちょっと用事を忘れてました。急ぎの報告でして‥‥あの〜、ちょっと片付けてきていいですかね」
「報告‥‥ですか?」
我ながら嘘くさいいい訳だが、あえてそう言った。
イルカは困惑顔でこちらを仰いでいたが、しばらくすると、
「わかりました」
聞き分けよく頷き、
「では、ここで待っていますので」
「‥‥‥‥‥は?」
笑顔のイルカの言葉に、カカシはおもわず聞き返した。
「待ってるって‥‥」
二人がいる場所は、人通りもまばらな細い路地だ。もうすぐ日も暮れるし、雨も降りそうだが、‥‥ここで待つと?
「いや‥ちょっと時間がかかりそうなので、自分で家に帰ってもらえませんか。それぐらいできるでしょ」
「いえ、待っていますので」
「‥‥‥‥‥‥」
イルカの意志は固かった。
カカシは大仰なため息をつき、「あんまり遅くなるようだったら、一人で帰ってください。もしくは、あんたなら頼めば誰でも押してくれるでしょ」と、突き放すように一気に喋った。
イルカは何も答えない。
返答がないことをいいことに、カカシはぱっと車椅子から手を離した。
「じゃ、そういうことで」
いっそ小気味いいほど、カカシは踵を返す。
一歩、車椅子から離れていくたびに、もやもやしていた心は晴れていく。気分がいい。
(爺に何か言われるかな。‥‥まあいいや、のらりくらりかわしていけば)
カカシは気楽に考えた。当然ながら、急な用事も嘘っぱち。
今日はしんどい一日だった。どこかで夕食を済ませていこうかと考えていると、
「‥‥あ」
ぱらぱらと空から雨が降ってきた。
まだ小降りだが、予報では深夜には大雨だと聞いた。
カカシは急いで駆け出そうとしたが、少し歩を止めた。通り過ぎた後方を振り返り、少し考える。
「‥‥‥まさかねぇ」
それから数時間は経過した。
適当に入った店で夕食を済ませ、ついでに傘も借りたカカシは外へ出た。
雨は本格的に降り出したようだ。
もうすぐ初夏とはいえ、梅雨の雨はまだ寒い。
さっさと家に帰ろうと、足は自宅へ向いていたが、
「‥‥‥‥‥‥」
また歩が止まった。
晴れたはずの、もやもやした黒いものが胸の中で渦巻いている。
食事の間も、正直食べた気がしなかった。胸中を騒がせるのは――あの男。
待っている、としつこく繰り返していた言葉が気にかかる。まさかね、と何度も思い直したが、わからない。あれは、自分とは違う人種だ。
もしかして――自分が戻ってくるのを馬鹿正直に待っているかも。
(‥めんどいなぁ‥‥)
罵倒の言葉を吐きたくなる。こんな風に、誰か一人に気を揉まされるのは好きじゃない。むしろ嫌いだ。
カカシはため息をつき、足の向きを変えた。
このまま家に帰宅しても、きっとこのもやもやは消えないだろう。少し遠回りになるが、帰ったかどうか確認だけしよう。
嫌々歩き始めたが、その歩調はいつしか早くなっていた。
まさか、まさかね。
ありえるはずがない。雨だって降ってるし、相手は怪我人だし、いい大人だ。
自力で帰ったはずだと、そう思っていたカカシだったが、
「―――――」
雨に打たれる車椅子が、視界に飛び込んできた。
別れる前と何ら変わらない車椅子の位置に、カカシは息を飲む。
「‥なに‥やってるんですか‥‥!」
傘もささずに、雨に打たれるまま。
駆け出したカカシは、びしょ濡れのイルカに目を剥いた。
「帰れって言ったでしょ! あんたはガキか!」
理不尽な怒りだとは分かっていたが、怒鳴らずにはいられなかった。
イルカは濡れた顔を上げ、きょとんとカカシを見ていたが、
「あ‥用事、終わりました?」
にこ、と平和そうな笑顔を浮かべた。
「‥‥‥な‥‥」
(この人、アホ?)
爆発しそうな苛立ちを、カカシは今度こそ抑制できなかった。
「そんなの‥嘘だってあんたもとっくに分かってるでしょ。オレは帰るつもりだったんですよっ」
「‥‥でも、ここにいますよ?」
イルカは不思議そうに小首を傾げる。やんわりかわそうとする態度に、カカシはますます声を荒げた。
「あんたがアホみたいに待ってるんじゃないかと思って、仕方なく見に来たんですよっ。‥なんなんですか、あんた。そうやって人のいい顔して、オレの良心でも測ったつもり?」
自分でも少し言い過ぎだと分かっていたが、カカシは止めることができなかった。
イルカは黙って聞き入り、じっとこちらを見上げていたが、
「‥そんなつもりでは‥‥」
少し眉を顰め、頼りなげな表情を作った。
その時になってやっと、カカシは自分の持つ傘の存在に気づいた。急いでイルカに持たせようとしたが、触れた相手の手の熱さにびっくりする。
「‥ちょっと‥‥あんた熱あるじゃないですか‥‥っ」
「え?」
「怪我人のくせに、馬鹿みたいに何時間も雨に打たれてるからですよっ!」
カカシは持っていた手拭で手荒くイルカの体を拭いたが、辺りに響く怒鳴り声に、イルカもいささかむっとしたようだ。
「‥たしかに、少し軽率でしたが‥‥」
「いい訳は結構。‥ああもう、押していくのは時間がかかりますね」
「え、‥‥わ‥‥っ」
カカシはイルカの腰に手を回し、一気に肩へと担ぎあげ、
「傘はあんたが差してて下さい」
もう片方で車椅子をひょいと持ち上げる。この状態で走った方が早い。振動が傷に痛むかも知れないが、この濡れた体をなんとかしなければ肺炎になる恐れもある。任務を途中で放棄したとはいえ、一応火影からの預かり物だ。よけいに悪化させました、ではさすがに寝覚めも悪い。
(‥‥‥くそ‥‥)
何度目かの罵りを心の内で吐く。
冷たく湿った服とは逆に、熱で火照った体。
カカシは低く唸った。
「‥せめて雨宿りするぐらいの知恵はなかったんですか」
苛立ちに嫌味も簡単に出てくる。が、当然の質問でもある。
イルカは動きにくい状態で、少しだけ上体を動かし、
「すみません。あそこに咲いてる紫陽花が綺麗だったもので」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥は?」
カカシは言葉を失い、イルカが指差す方角に目をやった。
住宅の隙間に、示す紫陽花はあった。色彩様々な傘のような花が、雨の重みに少し垂れている。
綺麗だったから――なんだというのだ? まさか見とれていたとでも言うのか?
カカシは真剣に悩み、思考を放棄した。怒りにまかせて怒号が出そうになったが、堪える。理解しよう。この男は自分と違う人種だ。
しかし、馬鹿かも知れないが、けっこうなやり手だ。人をこれだけ振り回すのだから。
そう、この男は――手強い。
最後の手段として用意した火影の任務は、予想以上の困難を強いられそうだ。
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