□ タイトルはない 2










 里が誇る実力者の一人だが、極度の性格破綻者。
 教え子を預ける元教師として、色々とあの男について調べたが、一つも安心する要素は出てこなかった。
 仕事では仕方がないとは言え、個人的には絶対に近づくまい。
 そう思っていたのに。

「代わりして?」

 写輪眼の上忍は、予想以上に始末が悪かった。
 女の代わりなど、常識人ならばありえない話だ。だが、忍には通用しない。
 上から命令されれば、断る術などない。
 まずいものに目をつけられてしまった。
 自分の何に興味を持ったか知らないが、気持ち悪い男だ。
 男の身体など抱いて、何が楽しいのか。 

 まさぐる固い腕が気持ち悪い。
 他人の家の寝台という状況も、一向に落ち着かない。
 執拗に舐める相手に舌を、いっそ噛み切ってやろうか。
 なんで、俺はこんな所に。
 こんな男に、咥えられているのか。

「‥‥、‥っ」

 上がる息が喉に引っかかる。
 カカシは始終、楽しそうな笑みを唇に貼り付けていた。
 痛みも快楽も、すべての感覚を操って、俺を翻弄する。
 髪に何度も押し付けられるキスが鬱陶しい。
 顔を背けると、強い力で戻されて、

「ちゃんとオレを見てて」

 揺さぶりながら、無体な事を強いる男。
 カカシの匂いが身体の内部にまで染み込み、密着した太腿がぬめる感触に涙が出た。
 遠慮など欠片もない。飢えたような衝動は激しく。
 中に吐き出されて、ようやく現実を実感する。
 少し上がったカカシの息からこぼれたのは、
 女の名。
 
 ―――蓮華

 どうやら、惚れているというのは本当らしい。
 愛しそうに自分の髪に口づけする男に、吐き気がした。 
 中に吐き出されたものが、俺を蝕む。

 この男は―――毒だ。
 









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2003.03.20

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