033:白鷺









 野暮ったい男。
 でも、腕の下に捕らえると、それは一変した。
 昔、狩りで捕らえた白鷺を思い出す。
 男の肌はとくに白いわけではないが、薄暗い室内で、夜目の効くカカシの目には白く見えた。
 ぐったりと体の下で眠る男。
 さっきまで、その肌は真っ赤になって悶えていた。
 舌を噛まれたり、腕を引っかかれたり、中身は山猫のようだったが、羽を折ってしまえば容易いこと。
 閉じ込めて、組み敷けば、男の体を簡単に味わうことができた。
 自分でも意外なほどの興奮を覚え、予想通りのんきに生きてきたらしい男に相当の無理を強いた。
 手持ちの薬を塗りつけたが、後でもう一度中も塗っといたほうがいい。
(オレにとっても大事な場所だからね〜)
 しっとり汗ばんだ大腿に手を置いた。 
 気絶に近い眠りに落ちた男は気付かない。そういえば、まだ名前も聞いてなかった。
 カカシはひっそりと笑った。
 伸しかかったままの自分の体重が苦しいのか、男は少しうなされている様だ。
(捕まえちゃった)
 狩りの対象は、食べるものだけ。
 任務以外の無益な殺生は好きじゃないし。
 こうなると、この男が忍で良かった。一般人なら、本気で口を封じなければならないけれど。
 共に進む道が同じならば、その必要もない。
(この人、オレのパートナーにしよう)
 明らかに自分より格下だが、そんなことはどうでもいい。
 この男には、懺悔を聞いてもらうのだから。
 どんな場所へ行っても、戻ってくる許しを与えてもらうのだ。
 唾もつけたし、もうオレのもの。
(早く起きないかな)
 オレの大事な人。










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