042:メモリーカード









 食事は本当に美味しかった。 
 久しぶりに満足感を得て、一通り食事を終えたところで、
「これを」
 と、男が一枚のカードを見せた。
 受け取ったカカシに、「あの姉弟からです」と男は言った。

”ありがとう”

 カードにはその一言だけが書かれていた。
 現金なものだ。
 こっちは減俸だと言うのに。
 面白くない、と不貞腐れながらも、何故かそのカードを捨てる気にはならなかった。
 カードを胸元に入れると、男が小さく微笑むのが分かる。
 その笑顔に、一泡吹かせたくなったが、子供っぽいのでやめた。
 実際、センチな気分だ。
 なぜだか、このカードの言葉は――、
 一生忘れられないだろう。










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